BUSINESS NEGOTIATION TRAINING

龍 商談トレーニング Day1
分析レポート

GREEN FIELD FARM ROLE-PLAY / 2026.04.11
Meetロールプレイ 52分 / 三ノ浦(クライアント役+お手本) × 龍(クロノラボ)
3/60
TOTAL SCORE
52
SESSION
2/6
TOPIC REACHED
3TOP
IMPROVEMENTS
0. 前提条件
このロールプレイのシチュエーション設定。背景を知らない人はここを先に読んでください。

トレーニング形式オンライン商談(Google Meet / 30分想定)のロールプレイ壁打ち

龍の立場Web制作フリーランス(クロノラボ)。CWで「コーポレートサイトをリニューアルしたい」案件に応募 → 先方から「一度お話しましょう」と返事 → 初回ヒアリングMeet

クライアント企業株式会社グリーンフィールド(農業資材卸売業 / 従業員15名)

担当者総務部長 田中博樹(45歳) -- Webの知識はほぼゼロ。社長に「どうにかしろ」と言われて動いてるだけ

背景10年前に社長の知り合いに作ってもらったサイトがそのまま。スマホ未対応。取引先から「古い」「見づらい」と指摘

予算相場知識なし。金額を質問してくる可能性あり

隠れニーズサイト経由での採用を希望しているが、自分からは言わない

決裁権社長にある(田中にはない)

本日の評価ポイント

1. 自己紹介で「自分が何をできるか」を結論から明確に伝えられているか

2. 相手の課題を「聞く」だけでなく「引き出す」質問ができているか

3. 隠れニーズ(採用)に到達できたか

4. 次のステップを明確に提示して終了できたか

1. 概要
Day1は「壁打ち」形式のロールプレイ。三ノ浦さんがクライアント役を演じた後、同じ場面を三ノ浦さん自身がお手本として実演するスタイル。

日時2026年4月11日(土) 15:00 - 16:00

形式Google Meet上でのロールプレイ(実時間 52分)

参加者三ノ浦(クライアント役 兼 お手本実演役) / 龍(クロノラボ営業役)

シチュエーション架空企業「グリーンフィールド農園」総務部長 田中博樹氏から、10年放置されたコーポレートサイトのリニューアル相談を受ける想定

狙い龍の現状の商談スキルを可視化し、型を身に付けるための出発点を作ること

2. 6軸スコア評価
合計 3/60。前半2項目で既に崩れ、後半の予算・値引き・次アクション・クロージングまで到達しなかった。
結論ファースト
2 / 10
課題引き出し
1 / 10
予算ヒアリング
0 / 10 (未到達)
値引き判断
0 / 10 (未到達)
次アクション設定
0 / 10 (未到達)
クロージング
0 / 10 (未到達)
TOTAL
3 / 60
3. 龍の問題点(Before)
ロールプレイ中に表面化した8項目。いずれも「型を持っていない」ことが根本原因。
a. 接続詞の多用
会話の3〜4割が「えーと」「あのー」「ちょっと」
意味のある発話の密度が薄く、相手に「準備してないな」と伝わる。緊張やためらいが言葉として出てしまっている。
b. 相手の立ち位置を聞かずに本題突入
冒頭からいきなり案件の話に飛んだ
総務部長が決裁者なのか、Web担当として詳しいのかを確認せず、前提のズレたまま話が進んだ。
「コーポレートサイトをリニューアルしたいということで」
c. 詳しくない相手にオープンクエスチョン
「困ってることありますか?」→「特にないです」で詰む
Webに詳しくない田中部長に対して、答えを自力で言語化させる質問を投げてしまい、会話が止まった。
d. 過度なへりくだり
「大変申し訳ございません」を連発
商談の途中で謝罪を繰り返すと、相手の中で「この人に任せて大丈夫か」という不安が蓄積する。
「大変申し訳ございません……」(複数回)
e. 事前にクライアントのサイトを見ていなかった
相手から突っ込まれて発覚
実在の商談であれば「最低限の礼儀」に当たる部分。見ていれば話の糸口になったはずの材料を捨てている。
三ノ浦(クライアント役)「見てもらってないんですか?」
f. アイスブレイクがゼロ
空気を作る前に本題に入った
初対面の相手との距離を縮める時間を取らず、いきなり商談モードで会話を始めたため、相手が構えたまま終わる。
g. 同じ質問を繰り返す
相手の発言を聞いていない/記憶していない
「ご相談できる相手とかいらっしゃる?」を2回聞いて「さっき言った通り僕だけなんで」と返された。信頼が一気に下がる。
三ノ浦(クライアント役)「さっき言った通りも、僕が管理しているだけなんで」
h. 事前準備をしなかった
「練習だから」で逃げ道を作った
本番想定の準備を省いたことで、出てきたのは「普段の龍の実力より低いパフォーマンス」。三ノ浦さんから明確に指摘された。
「実力とは違うものが出そうで……」
4. 三ノ浦のお手本(After)
同じシチュエーションを三ノ浦さんが営業役として実演。対比すると「型」の差が一目で分かる。
a. 簡潔な名乗り→即座に立ち位置確認
最初の発言で相手のポジションを押さえる
名乗り終わった直後に、相手が総務部長として一任されている立場かを確認。以降の会話の基準点を作った。
三ノ浦「田中さんが総務部の部長さんでいらっしゃるということで」
b. クローズドクエスチョン
答えやすい形で意思決定者を確認
Yes/Noで答えられる形に言い換えることで、相手が詰まらず会話が前に進む。
三ノ浦「田中さんご本人が一任されてらっしゃるイメージですか」
c. ネガティブ→ポジティブ転換
相手が「詳しくない」と言ってもむしろ歓迎に変える
「知識がない」をマイナスに扱わず、「だからこそ進めやすい」と言い切って相手の心理的負荷を下げた。
三ノ浦「逆にお話進めやすいかなと思いまして」
d. 「あるある」で安心させる
あなた一人じゃない、というメッセージ
同じ状況の会社が多い、と提示することで、相手が「恥ずかしい質問をしている」という気持ちにならずに済む。
三ノ浦「この流れ結構会社さんあるあるなんですよね」「同じ理由で動いてる会社さん多い」
e. 事前準備の提示→画面共有へ自然移行
手ぶらで来ていない、という無言のアピール
相手のサイトの問題点を事前に洗い出しておき、「一緒に確認しましょう」という形で画面共有に入った。会話が動き出す。
三ノ浦「問題点洗い出しているので、一緒に確認していただけたら」
f. 対等な立場の維持
一度も謝らず、余裕のある話し方を貫いた
へりくだらない。テンポが落ち着いている。結果、相手から見て「この人に相談するのがいい」と感じられる空気になった。
5. Before / After 比較
同じ場面で、龍と三ノ浦さんがそれぞれどう振る舞ったかを横並びで。
場面 1 / 相手の立ち位置確認
BEFORE / 龍確認せず、そのまま案件の話に入ってしまった。
AFTER / 三ノ浦最初の発言で「総務部長として一任されていますか?」と立ち位置を押さえた。
場面 2 / 相手が「詳しくない」と分かった後
BEFORE / 龍「困ってることありますか?」とオープンクエスチョン。「特にないです」で会話が止まった。
AFTER / 三ノ浦こちら側からリスクや問題点を提示し、相手がYes/Noで反応できる形にした。
場面 3 / 商談中の態度
BEFORE / 龍「大変申し訳ございません」を連発。相手に不安を与えた。
AFTER / 三ノ浦一度も謝罪せず、余裕と対等さを最後まで維持した。
6. 商談の5ステップ(三ノ浦の型)
Day1で龍に渡された最重要フレームワーク。順番が意味を持つ。
今を知る
相手の現在の立ち位置・状況・役割を把握する。ここを飛ばすと以降すべてズレる。
キャッチボール
一方的に話さない。会話をしながら信頼と空気を作る段階。
過去を知る
その人・会社がなぜ今の状態にいるのか、経緯を聞き出す。
未来を知る + 見せる
将来どうしたいかを聞き、同時に「こうなれますよ」という絵を見せる。
すり合わせ
1〜4を踏まえて初めて提案を出す。順番が逆だと「売り込み」になる。
龍は 5ステップのどれも実施できていなかった。相手を知らないまま提案に入る構造となり、スコアが前半で崩れた。Day2はまず1「今を知る」と2「キャッチボール」を通すところから始める。
7. 三ノ浦の名言・哲学
Day1でメンバー全員が持ち帰るべき言葉。
知らないものをオープンクエスチョンされたら困るやろ。
質問の形式は相手の知識量に合わせる
知らない人のプライドを傷つけないためにもある程度答えやすいように地盤を作ってあげて。
質問の前にまず環境を整える
アイスブレイクせずに商談に入るってことは、その商談する時間を今から捨てまーすって言ってもいい。
飲み屋でいきなり説教するジジイと同じ構造、と三ノ浦さんは例えた
絶対商談の途中で「大変申し訳ございません」なんか言わない。もう絶対NG。
対等さを崩す謝罪は地位を自ら下げる行為
教える側が下からいくメリットは一切ない。
専門家として呼ばれている立場を自覚する
本番できないからそれに逃げない。やるんやったら最後までやって失敗する。
練習の場でも本番と同じ準備を持ち込む
塾講師が、生徒の学力も知らずに授業しても通じない。
ステップ1「今を知る」の本質を説明した比喩
8. Day2への改善計画 TOP3
Day1の分析から導いた、Day2で最優先に取り組むべき3点。
01
5ステップを丸暗記し、順番通りに進める。
1(今を知る) → 2(キャッチボール) → 3(過去を知る) → 4(未来を知る+見せる) → 5(すり合わせ)。Day1で飛ばしたステップを、意識しなくても出る状態まで定着させる。
02
オープンクエスチョンを封印し、クローズドクエスチョン中心に切り替える。
相手が詳しくないと分かった瞬間にYes/No形式へ。質問の前に必ず「地盤」を作る習慣をつける。
03
対等な立場を最後まで保つ。
「大変申し訳ございません」は商談中は禁句。過度なへりくだりをやめ、専門家として呼ばれているという前提で話す。
9. 根本的な問題
Day1を通して見えた、スキル以前の構造的な問題。

龍の問題は「スキルがない」ではなく「型を持たずに臨んでいる」こと。

「実力とは違うものが出そうだから準備しない」は、準備を放棄する言い訳。本番で準備しない人間が練習で準備しないのは当然の帰結。

三ノ浦さんの指摘:
「数ができないのに数学習い始めるみたいな感じ」
基礎(1-2-3-4-5の型)がないままアドリブで商談に入っても、毎回同じ失敗を繰り返す。まず型を入れる。型の上にアドリブが乗る。逆はない。